株式取引というと、ある企業の株式を取引するものだと思われるかもしれません。
しかしながら、株式取引には、個別の企業の株式だけでなく、株式全体の平均値である「指数」を取引するものもあります。

こうした株式取引は、先物取引とも呼ばれています。
たとえば、代表的な先物取引としては、日本経済新聞社による「日経225種」の平均値を取引する「日経225先物」と呼ばれる投資もあります。
日経225先物に代表される株式指数の先物取引は、日本経済新聞社による225銘柄の平均値となっていますが、日経平均株価に連動して、価格が上下します。

また、個別銘柄のように、信用取引もできるようになっており、買うだけでなく、「空売り」することもできます。
つまり、日経平均株価の上昇が予想される場合は、日経225先物を買うことで利益が得られる一方、日経平均株価の下落が予想される場合は、空売りすることで利益が得られる可能性があります。
個別銘柄の取引と違って、夜間も取引できることが大きな特徴となっています。

日経225先物は、朝から午後3時過ぎにかけてと、夕方から早朝にかけて、取引できるようになっています。
ただ、注意が必要なのは、取引に期限が設定されていることです。

日経225先物は、一か月ごとに取引に期限が設定されているものと、三か月ごとに、取引に期限が設定されているものにわかれています。
通常、三か月ごとに取引期限がある日経225先物のほうが、参加する投資家も多いため、投資しやすくなっています。

この日経225先物は、個別銘柄と違って、225銘柄の平均値となっているため、個別銘柄と違って、値動きが激しくなることもあります。
ビッグニュースによっても左右されることがあるといわれます。

日経225先物では、「ラージ」と「ミニ」と呼ばれる商品があり、取引をするには、証券会社に証拠金を預けなければなりません。ラージよりもミニのほうが、証拠金が少ないため、資金の少ない個人投資家でも、参加しやすくなっています。

ただ、この日経225先物も、個別銘柄と同じように、国内外のニュースや経済動向に、大きく影響されやすいのが特徴です。
特に、最近では米中貿易摩擦のように、トランプ・アメリカ大統領の発言一つで、大きく値が動くことがありました。

特に、日本とアメリカでは時差があるため、日本時間の深夜から早朝にかけて、アメリカの株式市場が開いており、政治的な動きも起こりやすくなります。そのため、日本時間の深夜から早朝にかけて取引ができないと、翌朝には日経225先物の値動きに思わぬ影響があるかもしれません。